I Love Tibet!>>「ブルータス」、チベットに出会う! >>#05:チベット医学


ブルータス、チベットに出会う text: Kyo ARAKAWA

#05■チベット医のダワ先生に聞く ココロとカラダ、幸せと病い

今回楽しみにしていたひとつがチベット医学の取材。
たとえば、怒る事が悪い事なのはわかっているけれど、どうして良くないのか?幸せじゃないとどうして病気になるのか? 私たちはその答えを聞いて参りました。


メン・ツィー・カン(医学暦法研究所)はダライ・ラマ法王によって建てられました。敷地には診療所、博物館、薬の保管所、職員の住まいなどが集まっていて、主に難民キャンプへ医師の派遣と西洋医学を含む医学研究をしています。インタビューを受けてくださった理事長のドクター・ダワ先生は佇まいも話し方も物静かで温和な先生でした。
ダワ先生のインタビューは
本編p.20

チベット医学では体質を「ルン(風)」「ティーパ(胆汁)」「ペーケン(粘汁)」の3つに分けます。これらのバランスが崩れると病気になるわけで、たとえばルンが乱れると風のように不安定になって、うつ病になったりする。

私はたまに「いつも楽しそうでいいねぇ」と言われるのですが、それでいいんだ!と思ったのでした。
もちろん私にも時には仕事なんかでいやな出来事はあります。だけどいやな事をずっと心に留めてたら体に悪いからそういう事は忘れてポジティブに行きましょうとチベット医学は教えてくれました。

チベットの医学と仏教では、欲望、憎しみ、無知の3つは体に悪いと言われています。
私達はつい他人と比較して羨ましく思ったり、色々欲しくなってしまったりするわけなんですが、何が自分に大切で何が必要かを考えれば人生は素敵にいきられるというわけなのです。そして何が必要で大切かを解かるためには考えなくてはダメ。昔の歌にもありました。
♪しあわせは〜歩いてこない♪
それでも病気になってしまったら……心を穏やかにして、周りにある幸せを感じるようにする事が大事なんだそうです。


ちなみにチベット人には胃と膝の病気が多く、うつ病はほとんどいない!

ところで取材班スタッフの1人が風邪をひいたので診てもらおうかなとコーディネーターに相談したところ、チベット人の彼はあっさり「いや、即効性があるから市販の(西洋の)薬のほうがいいよ」と答えたのでした。
ダラムサラにも西洋医学の病院があり、ガンなどの病気の時にはメン・ツィー・カンから患者が送られます。見せていただいた薬の保管所は暗室で漢方薬ちっくな匂いが漂う場所。実際正露丸を3倍くらいの大きさにした丸薬はちょっと飲みにくそうでした。
 

ダライ・ラマwithブルータスそして薬で私たちが惹かれたのは診療所で見たプレシャス薬7種。1粒づつ紙に包まれさらにプラスチックの箱に収まった薬は、シルバーのラインが入った包装紙と説明書まで同じ色で統一というデザイン性の高さ。ミラノのおしゃれセレクトショップ、コルソ・コモ10にインテリアとして並んでいてもおかしくないかもしれません(!?) (荒川 京)

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▼チベット医学が基本からよくわかる
 ドクター・ダワの「チベット医学入門」(チベット・ハウス)

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