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ブルータス、チベットに出会う text: Kyo ARAKAWA

#04 ダラムサラ・チベCDレビュー!

取材班がおみやげとして大量に購入したものが3つありました。それはブロマイドとステッカー、そしてCD。というわけで今回はダラムサラで買ったCDを、勝手にランキングしちゃいます!


1位「MAHAKALA」カルマパ17世
いわゆる「チャントもの」でもバツグンの完成度を誇るこの1枚。「チャントもの」とは読んで字のとおり、お経(chant)に音楽がかぶさっているCDのことです。チベットどっぷりの白人コンポーザーが絡んでいることが多いのですが、このアルバムはカルマパ以外のクレジットはなし。誰がどうやって作ったのか気になります(ちなみに製造元はカトマンズのCDingレコード)。
他のチャントものと何が違うかって、音の厚みです。カルマパがまだ声変わりをする前に録られたこの1枚。ジャクソン5「I want you back」を歌ったFOLDER 5は声変わり前の三浦大地の甘い声がその存在感を支えていました。もちろんジャクソン5のマイケル・ジャクソンもしかり。それと同じように、読経には似合わないキッズ・カルマパの声だからこそ、このアルバムがその存在意義を高めているのです。
加えて、お経のバックグラウンドに入る鳥のさえずり。とてもアブストラクトです。木琴の音も聴こえて来て、まるでラジャ・ラムとサイモン・ポスフォードのユニット、SHPONGLEかと思うほど。ちなみにBPMは135くらい。プログレッシヴハウス並みです。踊れます。
ダライ・ラマwithブルータス
Mahakala,
H.H. the 17th Gyalwa Karmapa

2位「The Bliss Whirl of the Sky Dancer」Khachoe Ghakyil nuns
タイトルからしていいじゃないですか!「天女の吐息の渦」(直訳ですが)。
女性5人が美しく並びカメラにポーズをとるその姿は、はたまたスパイス・ガールズかオール・セインツか。ジャケットのタイポグラフィも秀逸です。ヘルベチカ・ノイエっぽい小綺麗なデザインワークは、パリのセレクトショップ<コレット>に置いてあってもなんら引けをとりません。
気になる中身も、5人の美しいハーモニーが響き渡る素敵な仕上がり。ちょいエスニックなこのあたりのボーカルは、イランが産んだDJ界のスーパースター、Deep Dishあたりにいじくってもらえれば、この夏イビサのパーティーシーズンでのパワープレイも夢ではないかも???
ダライ・ラマwithブルータス
the bliss whirl of the sky dancers,
Khachoe Ghakyil nuns

3位「NON STOP REMIX」Tenzin Woser & Phuntsok Tashi
「We are Non Stop!」で始まるチベット発ディスコチューン。質のいいチベット圏ミュージックを送り出すGONPO ENTERTAINMENTからとあって、「Kiss, Kiss,Kiss」とウィスパーボイスを繰り広げたり、女性ボーカルをゲストに迎えてセッションしたりと、そのコンセプトは欧米のアーティスト並み。チベタン・ヤングジェネレーションを背負って行く2人なのであります。ほんの少しサウンドが李博士っぽいけど.....
ダライ・ラマwithブルータス
NON STOP REMIX,
Tenzin Woser & Phuntsok Tashi

4位「THE NECHUNG MONKS」Thupten Ngodup
ブルータスでも取材した14代目ネチュンの待望のニューアルバム(?)は、ダライ・ラマ法王の長寿を願うチャントもの、というかチャント。トゥプテン氏の渋い読経がずっしり響きます。
ジャケの写真もカッコいい。「ライブ・アット・ネチュン・モナストリー」って書いてあるのがめちゃくちゃかっこいい。ビートルズの「ライブ・アット・BBC」かピンク・フロイドの「ライブ・アット・ポンペイ」かって感じ。
ダライ・ラマwithブルータス
THE NECHUNG MONKS,
Thupten Ngodup

5位「KARMAPA-Secret of the Crystal Mountain」Sijano Vodjani
またもランクインしたカルマパのチャントもの。でも、このCDが珍しい理由は、サンプリング元がカルマパ16世だから。
オリジナルの損傷が激しかったせいなのか、。少しこもった声がクリアなストリングスにフィットしていきます。1920年代のジャズボーカルをサンプリングして爆発的ヒットを記録したモービー「play」あたりの世界観を感じさせます。
ダライ・ラマwithブルータス
KARMAPA-Secret of the Crystal Mountain, Sijano Vodjani

長々と書いてしまったCDランキング、まだまだ私の部屋のCDラックにはチベオトが山積みに。美しく深みのあるチベットの音楽は、たとえどのようなカタチに変化していっても、私達をずーっと楽しませてくれそうです。皆様もダラムサラに行かれた際には、ゆっくりいい音掘ってみませんか?(荒川 京)

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▼チベタン・ミュージックの最新シーンがわかる(?)サイト
 
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▼試聴&購入情報は
 「BRUTUS」がチベット音楽をレビューするとこうなる!(ブログ「チベット式」)

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