I Love Tibet!>>「ブルータス」、チベットに出会う! >>#03:神託官ネチュン・クテン


ブルータス、チベットに出会う text: Kyo ARAKAWA

#03 月のようにミステリアス&エレガント
    神託官ネチュン・クテン

ダライ・ラマ法王を別にすれば、ブルータス取材班全員一致でもっとも印象深い人物だったのがネチュン・クテン

先代13世が亡くなって3年後の1987年、南インドのデプン寺でお線香の係りをしていた14歳のトゥプテン・ングドゥプに、読経中、ネチュン守護神が“入った”。チベット亡命政府の副大臣的な立場にある彼の預言はチベットの未来の羅針盤。

ダライ・ラマ法王が太陽のように明るく輝いているのに対して、まるで月のようにミステリアスで限りなく透明感のあるひと。物腰はやわらかくてエレガント。声は高くもなく低くもなく、ゆったりとした話し方。そして肌もすべすべ、歯も綺麗。御年49歳なのに15歳は確実に若くみえる。

ブルータスでは書ききれなかったQ&Aをここで特別に公開します!

→本編は「ブルータス」別冊p.20です

ダライ・ラマwithブルータス


_初めてネチュンが入った時はどういう感じでしたか?
_まるでカミナリが私に落ちたように、電気にうたれた感じでした。

_子どもの頃から何か前兆はあったのですか?
_14歳でネチュンが入るまで、私は一介の僧侶でした。だから特別なことは何もありませんが、いつも周囲の人たちに親切にすることを心がけていました。だれかが人をいじめたりしていると悲しくなって泣いていたものです。

_預言について教えて下さい。
_ネチュンの格好をした後、瞑想をします。預言するまでは深い眠りに入ったような感じです。まるで夢を見ているような。預言した後は体力的にも精神的にも疲れるんです。

_ネチュンに選ばれたのは、うれしいことですか?
_はい。とてもうれしいことです。僧でもありネチュンに選ばれたのは歴代2人しかいません。たとえネチュン寺の出身でもなれないことも多いのですよ。

_同じ14世として、ダライ・ラマ法王とはチベット仏教でいうところの縁があると思いますか?
_(げい)下とは前世からの良いカルマでこうなっていると思っています。

_ネチュンとして日頃気をつけていることはありますか?
_僧としての規則を守るのはもちろん、一般の人とは関わりません。いつも心と体を清め、穢(けが)れがないように心がけています。

「チベットに明るい未来はありますか?」という問いには「そう信じている」との力強い答え。
ネチュン・クテンは取材班を気に入って下さったのか、後日なんと!預言の場に招いてくださったのでした。(荒川 京)

<<もどる

.

I Love Tibet!>>「ブルータス」、チベットに出会う! >>#03:神託官ネチュン・クテン


(c) 長田幸康Office MOMO all rights reserved, 1996-2005